CASE
事例紹介
入替え時に発生する、古い防災備蓄品を有効活用する方法はないか?
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状況
数年に一度の防災備蓄品の入替え。
災害の為の備えなので、使われないことが一番良いの防災備蓄でも、いざ入替え時に、そのまま廃棄してしまうのはもったいない、何か有効活用する方法はないものかとのご相談をいただきます。前回の入替えの頃に比べ、フードロスに対する人々の考え方が、ずいぶん変わってきた様に思います。
10年ほど前、まだカンパンが防災食の主流だった頃は、カンパンは固く加工しづらく再利用が難しいことから、肥料や家畜の飼料としてリサイクルされることが多かったのですが、最近の防災用食品は、味が改善され食べやすくなり、加工もしやすくなったことから、「人」が食べることによる再利用が進んでいます。
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ご提案内容
廃棄のコストの削減のために、従業員に持ち帰ってもらうという方法を選ぶ企業もある様ですが、持ち帰ってくれない人の分が、机の下に放置されたりすることも多く、うまく行っているというお話は少ないようです。
以下は、最近よくお聞きする事例です。
【1】防災訓練で食べてもらう
年に一度の防災訓練や避難訓練のときに、消火器訓練、煙体験、AED訓練などに加えて、簡易トイレの使用方法や、防災食を食べてみる体験学習を加えたり、参加した従業員の方への配布をしている企業があります。廃棄量の削減と防災意識の高まりも期待できます。
【2】社内の一角にコーナーを作り、自由に持って帰ってもらう
キャンプや登山が好きな方は、アルファ米などの扱いに慣れているので、けっこう持って帰ってくれるというお話を聞いたことがあります。
【3】寄附
どんなものでも寄附ができるわけではありませんし、タイミングの問題もありますが、寄附先までの送料を負担することで、必要としている方々に利用をしていただくという方法もあります。
寄附は、寄附をする寄附者と寄附を受けるNPO団体との間で直接契約を結びやりとりをする方法と、全国の寄附を望んでいる団体との仲介をする団体と契約をする方法の2通りがあります。
いずれの場合も、相手の活動について十分理解をした上で、引き受けをお願いする必要があります。
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改善結果
廃棄を減らすために、まずは自社内で工夫して、廃棄量を削減することを検討してみましょう。
困っている方々に、よろこんで食べてもらえる様なものならば、寄附も選択肢の一つだと思います。
2000人を超える企業の事例ですが、水を入替えの前に倉庫から社員食堂や各フロアの休憩室に移動し、従業員に自由に飲んでもらいながら、ほぼ全て使い切ったという事例もあります。
また、大学で学生食堂に置いておき、学生に自由に持ち帰ってもらい配り切ったという事例もあります。ただし、無くなったのは、おやつとしても食べられる美味しいものだけ。
いずれにしても、ご担当者にはそれなりに負荷がかるので、大変だと思います。
弊社を通じての入替えの場合には、できる限りのサポートをさせていただいております。
防災備蓄品の入替えのご相談は、実績と知見の豊富な株式会社遠藤防災事務所までお問い合わせください。