CASE
事例紹介
備蓄品の期限管理と数量管理だけでなく、資器材の状態管理をどうするか
-
状況
東日本大震災以降、毎年少しずつ備蓄を強化されてきた大学様の事例
こちらの大学様は、学生数が多いことと、周辺住民が大規模な火災の時に避難する広域避難所となっていることから、食品、水、トイレ、寝具以外にも、様々な資器材をお持ちです。
保存食や保存水は賞味期限があるものは、数年に一度の入れ替えにより、コンディションが最新の状態に刷新されるのですが、期限の無いものは使えるか使えないかの状態を確認する必要があります。
例えば、全く使われず保管されたままの発電機。いざというときに本当に動くでしょうか。
発電機は実際はエンジンなので自動車と同じです。数年乗らなかった自動車でいきなり長距離のドライブに出かけるでしょうか。おそらく、普通は事前に点検を行ってから出発するのではないかと思います。
こちらの大学様では、私どもの期限管理システムや安否確認システムをご利用いたていることから、数年に1度、全備蓄品の棚卸しとメンテナンスを承っております。
-
ご提案内容
直近の事例になりますが、緊急事態宣言中で学生がキャンパスにいない間に、2人1組のチーム3組で3日間かけて、備蓄品リストに記載されている数量と賞味期限の確認を行いました。
棚卸しでは、商品名、数量、箱数・入数、賞味期限の他、製造メーカー、外箱の品番などの情報を取り、商品ごとに写真を撮ります。
防災備蓄品の棚卸しは、ある程度防災用品に関する専門知識が必要となる為、人時のコストは若干高くなります。しかし、その分、ただ数えるだけでなく、管理面や使い勝手で問題があると気づけば、その部分をできるだけ修正していきますので、備蓄倉庫の状態はだいぶ改善される思います。
一般に、防災備蓄品の倉庫内の配置は、すぐ使うものを手前に、最後に使うものを奥に配置しますが、防災備蓄倉庫を見せていただくと、すぐ使うものが奥の方に入れられていることが良くあります。
実は、搬入する運送業者の中には、たまたま次の仕事が入っていて、できるだけ早く仕事を済ませて、次に向かいたいという人がいて、そうした場合に、その備蓄品を販売した業者がきちんと立ち合いを行い、置く場所を具体的に指示をしないと、ただ手前のものを奥に詰めて場所を作り、そこに置いて行ってしまうということがあるのです。
もちろんいつもではありません。たまたまそういう事もあるという意味です。
棚卸で点検をしながら、防災を生業とする者として納得いかない配置になっている場合は、時間が許す限りこの点も修正をしながら棚卸を行っています。
-
改善結果
棚卸しとともに資器材のチェックを行い、後日、発電機のメンテナンス、調理機械の調整、ランタン、懐中電灯の液漏れ、古い携帯電話用の充電器、期限の切れたガソリンの廃棄、10年経過し部品が無くなりメンテナンスができない資器材の廃棄などを行いました。
持っているだけ、揃えてあるだけでは十分ではありません。
使える状態を維持することはとても重要なことです。そこにコストをかけることは、決して無駄にはならないと思います。
防災備蓄品の入替えのご相談は、実績と専門的な知見が豊富な株式会社遠藤防災事務所までお問い合わせください。
「期限管理システム」のご相談は、株式会社遠藤防災事務所までお問い合わせください。